活動レポート

足尾植樹「みらいへのまつり」2005

2005年7月 2日

足尾植樹『みらいへのまつり』(地元の実行委員会と荒馬座後援会共催)の様子を、「みらいへのまつり」実行委員会の斎藤由美子さんに紹介してもらいました。

足尾の山々

荒馬座の『母里のまつり森の詩』という作品の「ファイナルinとちぎ公演」に取り組むに当たり、「この舞台の願いを形にしたい。」との荒馬座の提案で、この足尾での植樹の催しが始まった。
栃木県の北西部にある足尾という町。社会科の教科書に「田中正造」とともに必ず出てくる「鉱毒の町」。負の遺産として精錬所跡と荒れた山肌が茶色く横たわる町。しかし現在は、NPO法人「足尾に緑を育てる会」が中心となり、行政と市民が力を合わせて環境復元に取り組み、毎年全国から植樹に人々が訪れる町になった。


子どもたちの植樹の様子

私たちの「みらいへのまつり」もこのNPO法人「足尾に緑を育てる会」のみなさんのお力添えによって今年三回目の植樹をし、今までに約230本の木を植えることができた。


参加しているのは、荒馬座に太鼓や踊りの楽しさを伝えてもらっている県内の保育園児・保護者・卒園児たち。今年も暑い中、130人の大人と子どもが、水や肥えた土やシャベルを手に木を植えにやって来てくれた。足尾の荒れた山の地面は石ころだらけで、苗木を植える穴を掘るのも大変。やっと掘った穴に苗を据え、土をかけ、水をやる。
木が大きく育ったら、山に命が戻り、澄んだ空気をつくり、美しい水を作り出してくれることを絵本やお話で学んだ子ども達は、決まって、木に向かって「大きくなってね。」「がんばってね」と声をかける。
そして、みんなで木の成長を願い太鼓を叩き、唄い、笑う。

「あのね、おおきくなったらね...。」と夢を語り、いつも「みらい」を見ている子どもたち。この子らの「みらい」に山が蘇り、この子らに本当の「幸」をもたらしてくれますように。 みらいへ願いを託し木を植え、みらいを想って唄い囃す。だから「みらいへのまつり」。

太鼓体験コーナー