活動レポート

あとりえ企画 『江戸太神楽』

2005年5月21日

5月21日(土)、荒馬座あとりえ企画に、『みんなでわっしょいふるさとの四季』で「傘の曲」をご指導いただいている鏡味小仙親方始め若者たち総勢7人を、お迎えしました。

江戸太神楽は、江戸時代に熱田神宮のお札と獅子舞をもって江戸の大名屋敷や将軍家をお祓いして帰っていくというのが元々で、付随して曲芸や茶番が発展してきたそうです。大衆芸能の原点と言えるでしょう。

寿獅子舞
第一部、まずは「寿獅子舞」で舞台のお浄め。
そして太神楽の練習方法が披露されました。

花籠鞠の曲

日本の曲芸は、立てることと投げること。
顎に笛を立て、腰使いでバランスを取り、穴にマッチ棒をさす練習。
お手玉のように3本4本の撥を投げ、合間にくるりと回したりする「撥の曲取り」は48通りもあり、特別に親方自ら披露されました。
一瞬変わる撥の軌跡を見逃すまいと、皆まばたきできません。

五階茶碗の曲

第二部は曲芸オンパレード。
顔の上に立てた撥の先に鞠を乗せる「一つ鞠の曲」。
くわえた撥に湯呑み茶碗を重ねていく「五階茶碗の曲」など、観ていてひやひやドキドキするものばかり。
見事に決まると満員の客席は割れんばかりの拍手でした。

「傘の曲」体験コーナー

曲芸に使う「しゃべくり」がなんともおもしろく、「傘の曲」で鞠を回すなら「皆さんのご家庭がまるくおさまるよう!」とか、金輪なら「金回りがよくなるように!」など、縁起を担いだ言葉で観客を喜ばせます。

見事な曲芸と、江戸の粋な感じ、間の良さ、テンポの良さで、皆心わきたち、終始拍手と笑いと歓声がたえない、にぎやかなあとりえ企画となりました。


いただいたご感想

  • 「ひとつひとつの芸の素晴らしさももちろんですが、皆さんで明るく息を合わせてひとつのものを作り上げているところが、とてもよく、元気をもらいました。」
  • 「三味線や太鼓・鉦の音が響いてきて、目と耳で芸を楽しむことができました。きっちりと修行をされた方々の、笑顔千両の舞台の素晴らしさに引き込まれました。話芸やテンポ、間のよさ、等々ぜひもう一度みたいと思わせる素晴らしさでした。」
  • 「ひとつひとつの芸に、わかりやすい説明があったのでとてもよかったです。」
  • 「稽古の方法や、芸の基本から発展していく感じまで見られるのは、この企画ならではですね。神楽の歴史の話もよかったです。」
  • 「昔から日本にあった心、美しさを堪能させていただきました。」
  • 「夢中になって見させていただきました。日本の歴史ある奥深い文化、もっとたくさんの人に見てもらいたい!と強く思いました。お話もためになり、なおかつおもしろく引き込まれました。」
  • 「話術もすばらしかった。久しぶりにいーっぱい笑いました。本当におもしろかった。こういうものを子どもたちに見せたい...笑いの質の高さというか...大事ですね。」
若者たち