活動レポート

風の子コンサート『友だちっていいな』 障がい児学童『風の子クラブ』20年の歩みと未来に向かって

2007年12月 1日

さいたま市の障がい児学童クラブ『風の子クラブ』の創立20周年をお祝いするコンサートがおこなわれました。企画の段階から、荒馬座と一緒に検討して、太鼓や「ソーラン節」などにも取り組むことになりました。太鼓や踊りの稽古を重ねて、「風の子バージョン」の「ソーラン節」「元気一番太鼓」なども作ってコンサート当日を迎えました。
コンサートは第一部に『風の子クラブ』の仲間たちとOBによる合唱コンサート。第二部に荒馬座公演と仲間たちのとの太鼓や踊りの舞台を作りました。

障がい児学童「風の子クラブ」 施設長 鈴木恵子さんより

写真2007年12月の「風の子クラブ20周年コンサート」は、会場の彩の国芸術劇場ホールにいっぱいの観客を迎え大成功を収めることができました。

さいたま市(旧与野市)の『風の子クラブ』は小学部1年生から高等部3年生までの知的障害をもつ仲間たちが放課後や長期休暇を過ごす学童クラブです。
私たちは20周年を迎えるにあたっての記念コンサートはぜひ『荒馬座』と一緒にと思い続けていました。

写真何度か荒馬座の方に風の子クラブに足を運んでいただき、音楽に取り組む姿や夏祭りで太鼓や盆踊りを楽しむ仲間たちの様子を見てもらいました。夏休みを終え、いよいよコンサートに向けスタート!実行委員会を立ち上げ、まず風の子指導員のコンサートへの想いや舞台に描く夢を聞いてもらいました。夏休みに見てもらった夏祭りでの姿に「太鼓もできますよ!」の一言が私たちの「やってみたい!」の気持ちを引き出してくれました。語った想いを現実の形に作っていただき、大きな獅子の中から、たくさんの小獅子が飛び出し...というオープニングができました。

「元気一番太鼓」「ソーラン節」も風の子版にアレンジしてもらい、仲間たちが楽しめる形に作り上げていただきました。座員の方とともに練習、さらにビデオも撮らせて貰い、まず指導員たちが太鼓もソーラン節も覚えることから始まりました。

写真仲間たちは曜日を決め練習、「今日は太鼓の練習だよ。」と言葉では伝えられないので、押入れにある太鼓を指したり、ばちを持ってきて知らせてくるほど太鼓を楽しみにする仲間が増えてきました。練習には入れない仲間もその様子を見て、聞いて自分のものにしていました。リハーサルまでは一度もばちを持たなかった仲間も本番ではしっかり叩いて、踊って主役になれる舞台を心から楽しんでいる姿がうかがわれました。

本番当日は予想以上の観客の入り、予想しにくい仲間たちのその時々の思いや動きにその場に応じ的確に対応してもらい、見ている方にもそれが伝わり、「仲間、荒馬座そして観客が一体となれたステージでした。」の声をたくさんいただきました。会場いっぱいに暖かさとやさしさがあふれた思い出に残る記念コンサートになりました。

写真