活動レポート

東日本大震災 被災芸能団体支援活動 「皆さんの善意を届けてきました!」

2011年6月11日

大震災から3ヶ月目の6月11日、皆さんから寄せられた善意の義援金と要望のあった太鼓を被災地の芸能三団体に確かに届けてきました。

町の瓦礫は少しずつ片づき道路も普通に通れるようになっていますが、撤去された家屋の後は土台のみ残された荒涼とした風景は変わっていませんでした。しかしあちこちに仮設住宅が建設されすでに入居も始まっていました。

訪問した『中野七頭舞』・『鵜住居虎舞』・『浦浜念仏剣舞』それぞれの保存会・青年会も、芸能復活に向けて衣装・道具・楽器の製作に掛かり始めるなど新たな一歩を踏み出していました。
岩泉町の『中野七頭舞保存会』に対しては義援金と7月の岩泉町荒馬座公演、『鵜住居青年会(鵜住居虎舞)』には義援金、『浦浜念仏剣舞保存会』には義援金と三尺の桶胴太鼓2台(左の写真)を贈呈してきました。

芸能の復興・復旧には10年単位の時間と多くの資金が必要だと思います。私たちにできることは少ないと思いますが、これからも細く長くできる限りの支援を続けていきたいと思っています。義援金のご協力本当にありがとうございました。
取り急ぎご報告といたします。

民族歌舞団荒馬座 代表 狩野 猛

中野七頭舞保存会 顧問 山本恒喜さん

写真この度の震災に対し、多くの皆様より義援金、支援物資等々のご支援ありがとうございました。保存会を代表して厚くお礼申し上げます。幸いに会員並びに愛護少年団一同には、人的被害はありませんでしたが、家屋の流出、半壊など多数の仲間が被害に遭っております。
国をあげての救援対策のお陰で岩泉地区では5月の末までに全員が仮設住宅に入居することができましたが、本当の苦しみ、戦いはこれから始まろうとしています。
皆様のご厚情を支えに、これからも伝承活動を通じ、地域の再生復興に活動することを誓い、御礼とします。ありがとうございました。

鵜住居青年会(鵜住居虎舞)会長 土澤豪紀さん

写真このたびは多くの義援金を頂きまして誠に有り難うございます。
支援して頂きました皆様の温かいお気持ちに、我々胸が詰まる思いです。当、鵜住居青年会は、岩手県釜石市鵜住居町で活動を行ってまいりましたが、今回の震災で壊滅的な被害に遭いました。鵜住居青年会としても道具・衣装等ほとんどの物が津波で流失してしまいました。一時活動も危ぶまれましたが、長い歴史を持つ鵜住居青年会の灯を消すわけにはいかないその想いで、会員一同心を一つにして復興に向けて頑張っております。
皆様から頂きました義援金を元に、必ず復活をし虎舞を通して皆様に恩返しをしたいと考えております。また、今回このような義援金のきっかけをつくって下さった荒馬座の皆様方に深く感謝しております。 
最後になりますが、今回このようなたくさんの義援金という温かい気持ちを下さった皆様方に、重ねてお礼を申し上げるとともに、必ず復興を遂げ元気な姿をお見せすることをお約束して、感謝の言葉とさせていただきます。誠に有り難うございました。

浦浜念仏剣舞保存会会長 古水力さん

写真 多くの生命と暮らしを奪い去った東日本大震災。
浦浜念仏剣舞と金津流浦浜獅子躍の合同詰所として借用していた民家も大津波にのまれ、保管していた剣舞の道具のほとんどを失いました。浦浜剣舞を中止させてはならない、と、思いつつも、どのように再興するのか、先が見えず苦悩する毎日でありました。
嬉しいことに、大震災から3ヶ月目にあたります6月11日、大締め太鼓二台と義援金を賜り、ご協力くださいました皆々様のご支援ご厚意に心から感謝を申し上げます。特に、民族歌舞団荒馬座のチャリティー公演、被災芸能三団体を支援する会の募金活動、三宅島神着郷土芸能保存会による支援の太鼓講習会など、被災した三陸の伝統芸能の再興を支えようと日夜の活動を展開されました関係者各位に深く敬意と感謝の意を表します。
皆様の温かいご支援により、来る8月の新盆・先祖供養、そして大津波犠牲者を偲ぶ、浦浜の鎮魂歌を再興できる歓びで胸躍る思いでおります。
この度のご恩を深く心に刻み、今後も浦浜念仏剣舞の保存伝承に精進して参る所存でございます。皆様に直接お会いし、感謝申し上げるべきところではございますが、本紙をお借りして、御礼のご挨拶といたします。有り難うございました。