活動レポート

あずま夏まつり【群馬県伊勢崎市】

2013年8月 3日

2013年8月3日に群馬県伊勢崎市あずま地区で、「あずま夏まつり」がおこなわれました。

地域の住民参加で幅広くおこなわれているこの夏まつりの企画に新たに「中山太鼓」が加わりました。夏まつりの当日には、あずま総合運動公園の芝生の広場で、あずま中学校の1年生と地元の方々の総勢200人がにぎやかに「中山太鼓」を叩きました。

あずま夏まつり」は、伊勢崎市あずま地区の住民相互のふれあいを深め、あわせて郷土芸能の発展と活力あるまちづくりを推進するために、区・各種団体などの協力を得て住民総参加のもとに実施している伝統ある祭りです。
※「伊勢崎市」ウェブサイトより

この夏まつりの企画に、あずま夏まつり実行委員会の働きかけで新たに「中山太鼓」が加わりました。
7月には、まず地域のあずま中学校の音楽の授業の時間に1年生全クラスで「中山太鼓」のワークショップが実現しました。また、地域に広く呼びかけて「中山太鼓練習会」をおこない、夏まつりに向けて地域の太鼓の叩き手を大きく広げました。

夏まつりの当日には中山太鼓の地元の中山神社の祭りさながらに、あずま中学校の1年生と地域の方々の総勢200人の老若男女が大きな輪になって、大勢でにぎやかに叩く「中山太鼓」が伊勢崎あずま地区の夏の夜に響き渡りました。

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まつりの原点―中山太鼓の輪で作る「あずま夏まつり」― 伊勢崎市あずま地区夏まつり実行委員会 小暮 利明

「あずま夏まつり」に実行委員として携わり、子どもからお年寄りまで、中学生や高校生を含む若者を祭の主役にできたらもっともっと盛り上がった地域のまつりになるのでは、それには今までにない「何か」を取り入れたいと長年考えていました。

そんな時、孫たちが保育園納涼祭のビデオを観ながら『中山太鼓』を夢中になって踊っていました。ひっくり返したゴミ箱を菜箸で叩きながら、「サーッサイ!」とはしゃぐ孫たちの姿に、中山太鼓の大きな魅力と可能性を見出したわけです。そして、この「あずま夏まつり」に中山太鼓を取り入れることを提案し、孫たちが通う保育園と所縁のある荒馬座に相談させていただきました。苦境は当然ありましたが、幸いにして荒馬座公演を地元まつり検討委員で観賞する機会に恵まれ、理解を求めることができました。

それからは順調に進み、荒馬座と調整を取りながら、中山太鼓の指導をどのように地元民に浸透させていくか、2つ検討しました。ひとつは、地元中学生への指導です。中学校長に懸け合い、「あずま中学校」の音楽の教科課程に組み入れていただき、荒馬座の中山太鼓指導体制を整えることができました。人数の関係で、一年生に絞って指導し、祭当日にその成果は顕著に顕れました。もうひとつは、地元一般市民への指導です。広報や掲示で「中山太鼓練習会」を呼びかけ、地元太鼓愛好会の協力もあり、成果を上げることができました。荒馬座の中学生・地元住民への指導は、さすがと目を見張るものがありました。

こうして、地元のあずま夏まつりは、昨年よりも人出も多く、盛り上がりを見せました。保育園児・小学生・中学生、そして高齢者までもが輪になって「サーッサイ!」と中山太鼓に興じている姿は、まさに祭の一体性を感じ、今までの祭りでは見られなかった光景でした。

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「まつりが、地域の絆や活性、郷土愛の発展に必要な要素だ!」と再確認したひと時でした。また、日本人の魂を揺さぶる日本伝統楽器の音色に合わせて踊る仕草は、人間の本能を揺さぶるものです。このような体験の積み重ねが、いじめや登校拒否などの問題解消につながっていくのではないでしょうか?ここでも、「まつりの要素が、人間成長過程に必要なものである!」と改めて感じさせられました。

最後に、荒馬座に祭をプロデュースしていただき、まつりの原点を改めて感じることができ、たいへん感謝しております。今後も、地域の皆さんが心待ちにする心熱い祭を目指し、地元活性に尽力していく所存です。

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※荒馬座新聞No.370より(抄)