活動レポート

荒馬座二人会『秋のみのりまつりの夜』【東京都国立市】

2013年11月 9日

2013年11月9日(土曜日)に東京都国立市で、荒馬座二人会『秋のみのり まつりの夜』をおこないました。

母めし健康食堂「やま森カフェ」を会場に、出演者2名による小作品。古民家カフェ「やま森カフェ」には、干し柿なども軒先に提げられて、まさに「秋のみのり」の中で「まつりの夜」の二人会、雰囲気たっぷりでした。

今回は、金子満里の構成・演出、高荒珠江・長島敏治の2名の出演による小作品。やま森カフェが大切にしている「食」と「農」をコンセプトにした特別プログラム。一部の演目で太鼓サークル『鼓狸』の方との共演も織り込み、花笠おどり・水口囃子・津軽三味線・荒馬踊り・樽ばやし・秩父屋台囃子などの演目をお届けしました。

荒馬座二人会を古民家レストラン「やまもりカフェ」で取り組んで 企画制作準座員 武田陽子

国立に太鼓・民舞サークル『鼓狸』を立ち上げて3年。ぽつぽつメンバーも増えてレパートリーも少しずつ広がる中で、「サークルとして荒馬座の公演を取り組んでみよう!」と提案しました。とはいえ、サークルのメンバーの中でも荒馬座の名前は知っていても公演を見たことのない人もいて、「荒馬座のよさを、どうまわりの人に伝えたらいいのか?」という率直な意見も出ていました。荒馬座の講座や公演を一回でも体験した人は「荒馬座、いいね!」となりますが、その一回に踏み出すためには、荒馬座の表現する太鼓・民謡・民舞の共有のイメージが持てないことと、よさがわからないものにはお金は出せない...という2つのハードルがあるようでした。「このハードルを越えてもらいたい!」...これが今回の目標でした。

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公演場所をサークルのみんなが足繁く通う、国立市谷保の古民家レストラン「やま森カフェ」に決めたところで、サークルメンバー、カフェのスタッフ、そして荒馬座の方と共有できるコンセプトを見つけようと、会食交流会をしました。カフェで提供している「母めし」を味わいながらの交流でした。出演者の敏ちゃん、たまちゃん、制作・構成・演出のまりさんには、唄や三味線、篠笛の演奏をしてもらい、カフェスタッフからは日ごろ大切にしていることを話してもらいました。その中で出てきた共通のキーワードは「食」そして「農」です。そこからオリジナルのチラシ・チケットを作り、演出のまりさんに「食」と「農」を中心に演目を組んでもらいました。会場になるカフェのレイアウトも「食」と「農」を感じられるようなものに、と頭をひねりました。

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当日は雨がぱらつき寒い日でしたが、90歳のお年寄りから2歳のお子さんまで皆さんが笑顔ですごした、あたたかい楽しい公演となりました。畳二畳分くらいの狭い舞台で精一杯の公演をしていただいた、敏ちゃんとたまちゃんにも感謝です。会場の狭さに合わせて構成した荒馬がとても好評でした。たまちゃんの三味線や樽囃子の「よかった!」と感想を寄せてくださる方がたくさんいました。

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ていねいに語り合って共通の思いを見つけ、その思いを出発点に宣伝・会場・演目をトータルで作っていけたことは、サークルとしても良いステップになりました。荒馬座の公演を取り組むということは、人とつながり、あたたかさを再確認できる、人の輪が広がることなのだなあ...とあらためて思います。今後もその輪が少しずつ広がるように、取り組みをつないでいきたいと思っています。

※「やま森カフェ」は、自然の恵みと人の温もりを享受した母めし健康食堂。江戸時代から続く旧家の敷地の一角にあります。伝統を感じさせる情緒雰囲気たっぷりの古民家カフェ、ランチなどにもご利用下さい。