活動レポート

「荒馬踊り」の実践のひろがり―女の都・第二女の都幼稚園【長崎県長崎市】

2016年2月 2日

2016年2月2日、長崎県長崎市の「第二女の都(めのと)幼稚園」で「荒馬踊り」の講習をおこないました。

都内や首都圏各地域の保育園や幼稚園で子どもたちに向けて「荒馬踊り」の講習をおこなう機会は多いのですが、今回は長崎県の幼稚園からの依頼で飛行機で往復する(?!)「日帰り」の「荒馬踊り」講習in長崎、となりました。

子どもたちへの「荒馬踊り」の指導で近県の保育園や幼稚園にうかがう機会は多いが、今回は何と長崎県の幼稚園、しかも日帰り!申し込みを受けた時は半信半疑だったが、園の先生方の熱意で実現することになった。

衣装を抱えた公演班の演技者5人で、飛行機で朝6時50分に羽田を発ち、9時前に長崎着、園で1時間の講習、そして夕方5時には羽田に帰るという行程。いつもの九州公演なら車で東名名神経由大阪南港からフェリーでと、着くまでだけでも丸一日かかるのに...。なにやら飛行機で飛び回るビジネスマン気分〜!)。

車で長崎空港に迎えに来て下さった園の事務長さんに今回のいきさつをうかがいながら、幼稚園へ向かう。
先生方は、夏の東京保育合研や深谷さくら・さくらんぼ保育園での研究会にも参加し、遠方の園との交流もしながら保育を深めていること。「荒馬踊り」はずっと取り組んできたものの、なぜやっているのかという問題意識があったこと。限られた保育時間の中で子どもたちの「生きる力」や身体作りに力を注ぐ難しさ。などなど...、園まで50分の道のりがあっというまだった。

園の太鼓をお借りし、事前に宅配便で送っておいた馬と花笠を確認し、衣装に着替えたらさっそく開始。
女の都・第二女の都両園に加え、十年ほど前に公演で呼んでいただいたこともある「遊びの家保育園」の年長さんも参加して、総勢約70人の年中・年長の子どもたちは身体いっぱいでかけ声をかけ、楽しんでくれた。数日前の寒波のニュースもなんのその、みんな半袖半ズボンはだしで、こちらの一言ひとことをあっという間に全身で実現していくという感じの子どもたちだった。
長崎の子どもたちと楽しく踊り、この踊りの実践の歴史と広がりをまた実感した講習となった。

それにしても...あこがれる目の光・踊る楽しさ・できた嬉しさがあふれた子どもの輝きは、どこにあっても眩しいなぁ。
荒馬座からどんなに遠くても、全国で荒馬踊りに限らずこうして民舞を誇らしく踊って、たくさんの子どもたちがこの三月にも卒園していく。大人になって細かい事は覚えていなくても、願わくば民舞や芸能に感じた確かな充実感と自信を、人生の糧のひとつにしていってほしい。そんなことを改めて、ちょっとスケール大きく考えた帰りの空だった。

※帰りの車で駆け足で回り道をして下さった事務長さんのおかげで、「浦上天主堂」「グラバー園」をちょこっと観光!長崎気分も味わうことができました。ありがとうございました。

...演技部  関 いずみ