活動レポート

荒馬座準座員公演『明日への詩』【埼玉県蕨市】

2015年2月11日

2015年2月11日に埼玉県蕨市の蕨市民会館を会場に、荒馬座準座員公演『明日への詩』を上演しました。

2014年1月の板橋、2月の多摩での上演に続き、今回はまた作品を練り上げての2015バージョン。
チケットは早々と完売し、公演当日は「超」満席のお客さんを迎え、準座員の思いあふれる舞台をたくさんの方々に観ていただきました。

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感謝の気持ちでいっぱいに... 荒馬座演技部準座員 井海伴美

私たち準座員は、昨年30周年という節目の年を過ぎ、今年は演技部に新たに4名のメンバーを加えて31年目を歩き出しました。その集大成として、たくさんの方々のお力添えをいただきながら、去る2月11日に蕨で『明日への詩』を上演することができました。

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新メンバーの加入で平均年齢が一気に若返りました。若手のひたむきな姿に初心を思い出したり、ベテランの飽くなき挑戦に人としての奥深さを感じたりと、新たに作るアンサンブルは新鮮でお互いの刺激になりました。

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今回の作品には、コミカルな中にも風刺を効かせた「牛と耕耘機」が復活!荒馬座の舞台美術を担当している下野正晃さんの美術プランで、牛も耕耘機も斬新な進化を遂げました。

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そして、「2001水俣ハイヤ節」は、昨年の夏に二度目の水俣を訪れ、宝子たちと一緒に踊った、私たちにとっては宝物とも言える演目です。水俣の思いを東京にもち帰り、稽古場では誰も座っていない車椅子に宝子と呼ばれる胎児性水俣病患者の皆さんを重ねて、「今日もみんなが元気でいますように」と祈りながら踊っていました。公演の当日にはその宝子たちが、今年もはるばる水俣からやってきて客席の最前列で見守っていてくれました。心は一緒に踊っていたと思っています。

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今回の演目にはありませんでしたが、私たちが心にあたためている踊りがあります。「請戸の田植踊り」です。昨年の夏、水俣に続いて訪れた福島で、浪江町の請戸の子どもたちから教わった踊りです。共通点が多い水俣と福島。いただいた出会いを大切にして、これから少しずつ深めていければと思っています。  

ふだんはそれぞれが別の場所で仕事をする私たちにとって、公演の日は特別なハレの日で す。稽古の成果を観ていただける緊張感や、やり遂げた達成感もありましたが、終わってみて一番強く感じているのは、これまで支えてくださった職場の仲間、家族、友人...、会場に足を運んでくれたたくさんのお客さんへの感謝の気持ちです。本当にありがとうございました。

プログラム

第一部...明日へ
水口囃子/牛と耕耘機/荒馬踊り/八木節/秩父屋台囃子
第二部...希望の詩
御神楽/沖揚げ音頭/八丈島太鼓/2001水俣ハイヤ節/ぶち合わせ太鼓

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◆水俣から『明日への詩』に!

準座員のメンバーが交流を重ねてきた水俣の「ほっとはうす」「海と星と月の会」から、長井勇さん・金子雄二さん・渡辺栄一さん・加藤タケ子さん、水俣の小学校の浜口・梅田先生が、この公演に駆けつけてくれました。
写真/奥田みのり

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